春の野草研究会リポート


5月18日は薬草散策と、集めた野草から薬草へと変える扱い方。その薬草を使って各自にあうお茶を考える講座でした。
よくあるオオバコやたんぽぽ、ヨモギに加えて、アケビ、サルノコシカケ、イカリソウ、アマチャヅル、ウコギ、マムシグサ、アマドコロ、ホップにキンミズヒキ…

植物によっては、根っこにしか薬効がないもの、薬効があるけれど毒も強いから毒抜きせねばいけないもの、根は使わず地上部だけを使うもの、、花だけ使うもの、それぞれなので、学びは奥深いです。

これはウリハカエデ。

この模様が、自然のいたずらなのだから驚きます。

冬に樹液を採ってそれで紅茶を淹れると美味しいのです♪

そして煮詰めれば自家製のメープルシロップです。

今回はウバユリの群生地で、根っこを掘り返してみました。

初めてのことにみんなわくわく。でも、畑仕事をやってる人が多いので、おしゃれな格好をしていても、スコップ使いに腰が入っていてさすが上手w

掘り出した百合根。

売られている百合根同様に茶碗蒸しなどで美味しく食べられます。

でも今回は、、、

薬草に変えて使う方法を教わりました。

そうして薬草にしたものをどうやって使うのかを学ぶのが、第二部。

「各自の体調に合わせたお茶選び」です。

まずは、私が3年間で集めた薬草達で作る薬草茶を皆に飲んでみてもらいました。

野梧桐ヤゴウトウ(アカメガシワ) 健胃作用。.皮膚炎リウマチ神経痛の外用としても。

麦門冬バクモンドウ(リュウノヒゲの根塊) 鎮咳、去痰、滋養強壮。

茵蔯蒿インチンコウ(カワラヨモギ地上部)消炎、利胆、解熱、利尿、じんましん治療。

当帰トウキ(ヤマトトウキの葉っぱ)鎮痛、抗痙攣 婦人病薬 但し薬効は根にある。

ハルジオン 心を落ち着かせる作用

仙鶴草センカクソウ(キンミズヒキ地上部) ガン細胞と正常細胞の培養液に、キンミズヒキのエキスを注入すると、がん細胞だけが死滅して正常の細胞には異常がないことが確認されている薬草。他に抗菌、消炎、鎮痛作用、健胃。皮膚炎かぶれニキビの外用としても。

ハトムギ(整肌 身体の水巡り)

全体的に健胃作用、鎮痛、消炎、気持ちを落ち着かせる効果の薬草ミックス茶でした。

これがなかなか美味しいのです。

お茶を飲んで休憩を取りながら、講座は進みました。

一人ひとりの舌診と脈診を看て、それぞれの体調に必要な薬草やお茶についてうかがっていきます。

スーパーのスパイスラックで買えるもの、今日採取した薬草など。

ある参加者は、クチナシの実、麦門冬(リュウノヒゲの根茎)、香附子(カヤツリグサの根茎)の混合と言われていました。

クチナシの実はスーパーで買ったもの。

麦門冬と香附子は私が集めたもの。こういう名前がついていると特別に思われがちですが、実はどこにでも生えている一般的な草の地下に眠っているんですよ。


皆、自分の不調がどこからきて、これを放っておくとどういう病気になっていくのかを説明されて、大きく頷いていました。

気がついたときが始め時、まずは悪化を防ぐ。そして改善へ持っていく養生です。

はじめの一歩を踏み出した方は多かったみたい。

長い初日が終わりました。


ちなみに、長野で講座を開く、第一回目なので色々知ってもらいたく、かなり詰め込んでしまいました。「濃厚すぎて疲れた」のお声(汗)情報量が多くてお得と思ったのですが、キャパオーバーだったみたい。次回はもう少し程よい流れになるように考えます。すみませーん(反省)

自然料理アカデミー

野草・薬草・自然料理の研究所です。 長野県諏訪郡、八ヶ岳の森にあります。

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