2022年5月・薬草学初級講座

この新しい講座は、薬草フィールドを広げたいことと地元からの参加者さんに一人でも多く来てもらいたくて、「荒神の古民家」さんを借りて開催することにしました。

だって、八ヶ岳は薬草の宝庫ですから。一人でも多くの人が自然と共存できたら、森も野山も守られていくと思うのです。

新芽が吹き出してくる5月。

この日の為に、薬草探しする場所をあちこち探して準備万端。薬草がはえる様々な場所に、古民家から行きやすいのが嬉しいです。

今回のクラスは実際に身体に携わる人達も多いし、なんだか熱い。

最初からばんばん質問が飛び交って、どんどん内容が深まって、主催の私のほうが「えー１年かけて習う内容ほどの密度だけど大丈夫？」と焦るほどです。全員がちゃんとついていけるようにフォローしたほうがいいのか要らないのか。。。うーむ。

今回のお茶は、アカメガシワ、びわの葉、マコモ、キンミズヒキ、当帰、夏枯草、棗、陳皮。美味しい♪

ちなみにお茶に使う薬草は私は数年かけて集めたものをいっぱい持ち込んで、先生に皆の雰囲気を見て、全体に必要なものをその場でブレンドしてもらいます。

先生が広島の呉から6時間半かけてきてくださるので、持てる重量が限られるため、講座内容も継続者とバランスを見て決めることになります。そんなわけで先生の都合で初っ端から軟膏作りができるラッキーな初級講座。

継続者コースの人々に感謝かも。

この軟膏を作ったら、あまりの効果に先生が有名になってしまったという伝説の軟膏。

面白いのは、この軟膏の使い方を知らない人は知らないなりに、漢方的知識のある人は知ってるほどに、自分のお悩み解決率が高くなるので、何度も習っていいものだったりします。

私も初めて習ってから、この軟膏は家庭の常備薬になりました。

薬草がどんなに「効く」といても、薬局で売ってる抗生剤入りには敵わないだろうと言っていた家人が、今やこの軟膏の即効性を認め、薬草を認めるようになったのだから凄いのですｗ

このクラスは人数が多いので、作る量も大変。

継ぎ分けは量の多い少ないがないように、担当者はかなり緊張気味。

初めましての講座でしたが、庭も外にもあまりに薬草がたくさんあるので、初日から先生がノリノリな上、古民家のご近所のみつよさんが先生の話を面白がって「ちょっとやってみせてよ」って言うので、色々まさかの展開になり、内容が一日にギュー詰め。

さて、夕食は一品持ち寄りで「はじめまして会」をしたのですが、せっかくだからとみつよさんが、私達が講座をしている間に薪釜でご飯を炊いてくれたので、さらに大盛りあがり。

薪窯で炊くご飯、美味しい～☆そして楽しい♡

ジビエソーセージなんかを、この地が産地の鉄平石で石焼き♪

不味いわけがない。

炊けたご飯に生の桑の葉を刻み入れてお花で飾り付け。

「ラブリーだけど青臭～っ」正直に言える雰囲気ｗなかなかいいクラスになりそうです。

持ち寄りでこんなに豪華になりました♪

みんな美味しかった～。

青臭い生桑葉入りご飯に、二人の参加者が持ち寄った2種のカレーをかけたら美味しくなった。こんな化学変化が野草や薬草の得意分野ですよね。

泊まる人は思いもよらない展開で、やはり濃い濃い夜時間となりました。

「学生時代の合宿を思い出す～」とみんなかなり楽しそう。

翌日はフィールドワーク「薬草採取」。

薬草いっぱい見つけましたよ。

大御所の「サイカチ」。触る事もできなそうなトゲトゲの木です。

このすごい棘と種に薬効があります。

採ってきた草たちは、薬草にする作法があります。

そのまま干すわけではないのです。

みんな真剣！

先生の後に続いて、みんな一通り体験。家で自分の採ってきたものを薬草に変えなければならないから、頑張ってくださいね。

作法を経て、香りが立ち、シャンとピンっとした状態に蘇った薬草たち。

これを、香りよく色をそのままに干すのは経験あるのみです。

多くは基本の作法ですが、場所によって、物によって、イレギュラーなものがあるのでそれはおいおい覚えていきましょう。焦らないでゆっくり。

お昼にNさんが差し入れてくれた、芹と梅干しおにぎりが可愛くて、パチリ。

こんな風に合宿的な講座は今年が初めてです。主催の私はいつも縁の下で忙しく、参加者さんと話す時間がないので、皆がどんどん仲良しになる中で一人ぼっちになっていって寂しいのですが、一緒に寝泊まりできるとおしゃべりも出来て楽しいことを知りました。

まずは素敵な場所に巡り合ったことから実現したこの講座。

こんなことをやりたいので、使わせていただけませんか？と昨年秋に訪れてから少しずつお話してきて、貸していただけました。「荒神の古民家」さん、色々お世話してくれるみつよさんに感謝ばかりです。